赤電に乗りに行こう


日曜日の話になります。


暖冬とは言うものの、そこそこ寒かった日曜日の朝。


長男が部屋でゴロゴロしていたので声をかけてみました。


今日はバイトも何も用事がないとのことだったので、久々に2人で出かけることに。



風は冷たいものの天気は良好。


青空が気持ちよく広がります。


長男を愛機の助手席に乗せて東名阪を西へと走ります。



最近調子はどうなんだ?みたいな、父親っぽいことを話しながら走ります。


今年はいよいよ高校3年生になる長男は、美術系の大学に進学を希望しています。


自分は高卒で働きはじめたので大学というものをよくは知りませんが、


自ら学びたいことを見つけ将来を模索する姿は我が子ながら立派に思えます。


そんな長男は自分とは違い勉強もそこそこできるし、何より穏やかな性格。


時に見習わなければと思うくらいであります。


そんな長男と出かけるのは本当に久しぶりなことでテンションが上がります。



東名阪をしばらく走れば1時間足らずでこんな景色に到着します。


向かった先は…



三重県の西武鉄道ワンダーランドこと三岐鉄道三岐線であります。


最近益々ハマっている昭和の西武鉄道車両がここでは現役でゴロゴロ活躍しています。



西武鉄道カラーで活躍する801系は元西武鉄道701系であります。


三岐鉄道では3両編成で運用されています。



保々駅構内には801系の他に元西武鉄道新101系の751系と、


同じく元西武鉄道401系の101系がいました。


長男と駅周辺を歩きながら写真を撮ります。


長男は鉄道にさほど興味はありません。


親父の道楽に付き合わされている感が否めないと思いきや、


普段乗り慣れているJRのステンレス車両とは違った昭和の雰囲気がプンプンする


三岐鉄道の車両や鉄道施設に若干興味が湧いてきた様子であります。


「このニオイ結構好きかも。」なんていう長男。


そう、この鉄分の香こそが自分たち鉄道マニアの活力の源なのであります。


ならばということで…



プチ乗り鉄を楽しむことになりました。


ICカードなんていうハイカラなモノなどありません。


それどころか自動券売機なるものもありません。


改札の窓口で駅員さんから切符を買うのであります。


それも硬券です。


ただでさえ普段見ることのない硬券に四角くハサミが入ります。


自分にとっては懐かしいことも、長男には新鮮な出来事なのであります。



それでは早速乗車であります。


乗りたかった西武鉄道"赤電"カラーの801系がやってまいりました。



クモハ801、"保々工"の文字にひとり興奮がとまりません。w


自分よりも長男が写真を撮っていることに驚きました。



まるでタイムスリップであります。


青い空に赤電の車体が映えます。♪



運転台の後の特等席で大人のかぶりつきです。


使いこまれたマスコンや操作機器が昭和を感じさせます。



車内は西武鉄道時代のモノが多く残ります。


昭和41年西武所沢車両工場と記されたプレートは悶絶級であります。



この何気ない景色がたまらなく萌えるのであります。


「椅子があたたかい!」っと驚く長男。


そうかぁ~椅子があたたかくなる車両に乗ったことがない世代なのかぁ~


なんて言いながら親子で盛り上がります。



走りだすとコイルバネのタテ振動が体を大きく揺らします。


いつもVVVFインバータ制御の静かなそして空気バネの上質な乗り心地に慣れている


長男からしたら、スマホの画面もおちおち見ていられないこの揺れと音は


まさに未知の世界のようでした。w


たった2区間ではありますが、列車は暁学園前に到着であります。


駅名の通り暁学園の最寄り駅であるこの駅のまわりには、


ハッキリ言って何もありません。


コンビニも何もないのであります。


っとはいうものの、駄菓子屋さんはあります。


親子で駄菓子を買ってムシャムシャと懐かしい駄菓子を食べながら


折り返し保々駅に戻る列車を待ちます。



・・・のどかです。


三岐鉄道三岐線は全線単線であります。


遠くで踏切の警報機の音がしています。


ほどなくしてジョイント音が近づいてまいりました。



先程乗車した赤電カラーの801系が近鉄富田で折り返して戻ってきました。



西藤原行き再び乗車です。♪



帰路も勿論のこと特等席で大人のかぶりつきであります。♪



山城駅で貨物列車と交換。



あっという間に保々駅に戻ってまいりました。



保々駅で交換待ちをしていたのは101系。



赤電を見送った後もしばしホームから撮り鉄を楽しみました。



帰り道、腹が減ったので台湾ラーメンを食べました。


三岐鉄道の余韻をいろいろと語りながら、心もお腹も満たされました。



久々の長男とのドライブと乗り鉄、楽しかったなぁ~。


また時間ができたら一緒に出掛けようと思います。


(´∀`*)ウフフ♪